As time goes by
2008年 07月 11日
訳詞シリーズ第3回目は「As time goes by」をお送りします!
この曲は1931年に書かれた曲です。その当時もちょこっとヒットしたようですが、
その後、映画「カサブランカ(1942)」に使われて更に有名になりました。
映画「カサブランカ」は第二次世界大戦中、ドイツ占領下に陥ったフランスの
植民地モロッコのカサブランカ(ややこしや~)を舞台に繰り広げられるラブ
ストーリーです。主演はハンフリー・ボガードとイングリット・バーグマンです。
「君の瞳に乾杯!」などの名ゼリフで有名ですよね。
この場面、ボガードは「Here's looking at you, kid!」と言っていました。
普通に訳すと「ほら、君のことを見ているよ」ですが、それを映画字幕では
「君の瞳に乾杯!」にしています。なんともキャッチーな名訳じゃないですか!
私もこんな風に訳をつけられるようになるといいなぁ。
第二次世界大戦中に作られたこの映画、アカデミー作品賞や監督賞、脚色賞を
受賞していますし、名作と言われていますが、クランクイン時には脚本が完成して
おらず、脚本が出来上がったシーンから撮影し、つなげて完成させたんだそうです。
案外テキトーなんですね。。
ヒロインのバーグマンが、ボガードと結ばれることになるかどうかも、最後まで決ま
っていなかったんだそうですよ。
ラストシーンに至っては、2パターン撮影して良い方を選ぶ予定だったとか・・・
結局は先に撮影した方が評判がよく、そのままそれを使うことになったんですって。
そんな逸話があるとはいえ、ボガードが名ゼリフを言うシーンや、ドーリー・ウィルソン
演じるサムが、バーグマンにせがまれてアズタイムゴーズバイを弾くシーンなどには
ついうっとりとさせられてしまいますが、親独のヴィシー政権を非難する描写や、反独の
気持ちを煽り、戦意を高めることを意図して作られたような場面も少なからずある気が
しました。まぁ、1942年ですものねぇ。ちなみに監督のマイケル・カーティスはユダヤ系
ハンガリー人です。
だからどうだということはありませんが、そんなところもへぇ~って思いながら見ました。
あ、いけない!また話がそれてしまいました。これでは曲の説明ではなく、カサブランカ
の説明になってしまいますね。
映画好きなものでつい。。あらすじや感想は書きませんので、まだご覧になっていない方は
是非どうぞ~!
As time goes by 1931-時が経っても-
(Herman Hapfeld)
これだけは忘れないでちょうだいね
キスは未だにキスだし、ため息はただのため息だってこと
時が過ぎて時代が変わっても、こういう基本的なことは変わらないの
それにね、恋人達は今だって「愛してるよ」って語り合うでしょ?
これは、過ぎていく時がどんなことをもたらしたとしても
ずっと変わらないことなのよ
月の光や恋の歌は、時代遅れにはならないものだし
恋する者の心はいつも情熱や嫉妬、憎しみでいっぱい
女には男が必要で、男には伴侶が必要だってことを
否定する人なんかいないわ
愛と栄光への命をかけた戦いは昔話のまんまなの
世界はいつどんな時でも恋人達を歓迎してくれるのよ
あぁ、眠い・・・もうダメ